【カレーパンのレシピ】プロが教える基本の作り方。揚げでも焼きでもOK!(動画あり)
スパイシーなカレーと、外はサクサク、中はふっくらとしたパンがベストマッチなカレーパン。一見難しそうですが、残ったカレーを使えば、家でも手軽に絶品カレーパンを作れます! 今回は、カレーパンの基本の作り方を動画付きでプロが丁寧に解説。カレーパンのおいしさをアップする簡単アレンジ方法も必見です!
目次
【レシピ】残ったカレーをリメイク! 基本のカレーパン(動画あり)
残ったカレーで作るカレーパンのレシピを動画付きでご紹介。パン生地の作り方から、カレーの包み方、仕上げまで丁寧に解説しています。手順とコツをおさえれば意外と簡単なので、サクサクふんわりのカレーパンを作ってみましょう! 揚げる方法に加え、焼く方法も紹介しているので、お好みで作り方を選んでみてくださいね。
【6つのステップで完成! カレーパン作りの工程】
1)予備発酵
2)こね・一次発酵
3)ガス抜き・分割
4)ベンチタイム(中間発酵)
5)成形
6)二次発酵・揚げ(焼き)
【材料】6個分
・ インスタントドライイースト…小さじ1(3g)
・ 砂糖…大さじ1と1/2
・ ぬるま湯(42〜43℃が目安)…70〜80ml
・ 強力粉…140g
・ GABAN ターメリック<パウダー>…小さじ1/3 ※なくてもよい
・ 塩…小さじ1/3
・ 溶き卵…大さじ1
・ サラダ油…大さじ2
・ 残ったカレー…200g ※具材は小さくつぶす
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・ パン粉…40g
・ 溶き卵…1個分(生地に使用した残りでOK)
・ 揚げ油…適量
【作り方】
<予備発酵>
小さめのボウルにインスタントドライイーストと砂糖を入れて混ぜ、ぬるま湯(42~43℃)を加えてさらによく混ぜる。ラップをかけて室温の温かいところに約20分置き、表面がムクムクと少しふくらむまで発酵させる。
POINT:ぬるま湯の温度は、触ってみてお風呂よりやや温かいくらいが目安です。ただし、45℃を超えると、イーストが死滅する原因に。また、温度が低すぎると発酵に時間がかかります。
ぬるま湯の量は、通常75mlですが、室内の湿度が高い場合や、流しのそばでこねる場合は70ml、室内が非常に乾燥し、湿度が低い場合は80mlにしてください。
<こね・一次発酵>
大きめのボウル(直径21cmが目安)に強力粉、ターメリック、塩を入れて軽く混ぜあわせる。溶き卵大さじ1と1を加え、木べらやゴムべらでざっと均一になるまで混ぜあわせる。サラダ油を加えて、軽く混ぜ、へらから手に替えて、サラダ油が生地になじむまで混ぜあわせる。
POINT:ターメリックは使わなくてもOKですが、パン生地に加えることで、見た目が色鮮やかな黄色に。具材のカレーとの味なじみもよくなります。ゴムべらは、ターメリックの色がついてもよいものを使用してください。
ボウルの中で、生地を手でつかんで持ち上げ、ボウルにたたきつけては、半分に折る工程をくり返し、生地がべたつかず、表面が膜を張ったようになめらかになるまでこねる。
3の生地を、表面をはらせるように丸めて裏返す。生地の端を一ヶ所でまとめ、指でぎゅっとつまんで閉じる。この閉じた部分(=とじ目)を下にしてボウルに入れる。ボウルにラップ、ぬれぶきんをかけて、40℃に温めたオーブンで約30分一次発酵させる。
※発酵時間は目安です。室温や手の温度で前後する場合があります。
POINT:オーブンに発酵機能がついていない場合は、室温の比較的高い暖かい場所に置くか、ひとまわり大きめのボウルに42〜43℃のぬるま湯を張り、生地の入ったボウル(ラップをかけた状態)を重ねて大きめのポリ袋で全体を覆うようにするといいでしょう。冷めたら途中で湯を入れ替えること。生地のボウルに水が入らないように気をつけてください。
<ガス抜き・分割>
4の生地が約2倍の大きさにふくらんだらそっと台の上に取り出し、手のひらで軽く押さえてガス抜きをする。カード(スケッパー)で6等分(はかりを使うとよい)に切り分ける。
※ガス抜き…発酵によって発生した炭酸ガスを、パン生地の中から出すこと
POINT:発酵後の生地は、できるだけ少ない回数で切り分けるようにしてください。ちぎったり、ひっぱったりすると、生地が傷み、ふくらまない原因になります。
<ベンチタイム(中間発酵)>
5の生地を丸めて台に並べ、かたくしぼったぬれぶきんをかぶせて約10分休ませる。
POINT:生地が乾燥するとパンがふくらまなくなってしまうため、ぬれぶきんをかぶせます。
※ただし、生地表面が手にくっつくほどベタついている状態であれば、ぬれぶきんは不要。
ベタつく場合は、キャンパス地があればかぶせておくとよい。
残ったカレーを冷たいままスプーンで軽くつぶし、6等分に分けておく。クッキングシートを1枚用意する。
<成形>
6の生地1個をとじ目を上にして台にのせ、めん棒や手のひらでガス抜きをしながらカード大(縦12cm×横10cm程度)の楕円形に押し広げる。生地の真ん中より少し上に7のカレーをのせたら、カレーがはみ出さないように気をつけながら生地を半分に折って包み、合わせ目を指で押さえるようにしてしっかりと閉じる。
下側にある生地を折り返して、指でつまみながらしっかりと閉じる。7のクッキングシートにとじ目を下にしてのせる。残りも同様に成形する。
POINT:生地に入れるカレーは、入れすぎるとはみ出しやすくなるので注意してください。カレーがはみ出ると、生地に油がついてとじ目が開きやすくなり、揚げたときに油がはねる原因に。
<二次発酵・揚げ>
天板、またはトレーに8を並べたら、ぬれぶきんをかけ、40℃に温めたオーブンで約10分二次発酵させる。軽くひとまわり大きくなるまでふくらんだら、再度とじ目を確認し、開いているところがあれば、やさしくつまんで閉じる。生地をつぶさないように溶き卵、パン粉の順に衣をつける。
鍋に揚げ油を深さ約3cmまで入れて170〜180℃に熱し、9をとじ目が下になるよう3個ずつ入れる。途中で上下を返しながら少し濃いめのきつね色になるまで揚げる。残りも同様に揚げる。
カレーパンを揚げるときのポイント
①サクッと食感に仕上げるため、しっかり揚げる
カレーパンは、揚げてからしばらくすると、中に入っているカレーの水分によって生地がしんなりとした状態になりがち……。揚げるときに、少し濃いめのきつね色になるまでしっかりと揚げておくことで、サクッとした食感が持続します。また、油の量が少なく、パンが鍋底についてしまうと、パン粉が広がらず、サクサク食感になりにくいので、油の量は十分に!
②揚げるときは、必ずとじ目を「下」に
パンを揚げるときは、必ずとじ目を下にして油の中に入れます。とじ目を上にすると、ふくらんだ生地が開きやすくなり、中からカレーがもれ出て油がはねる原因に。万が一カレーがもれ出した場合は、その部分を油につけないように注意して揚げてください。
また、パンが油の中で転がりやすい場合は、上から網じゃくしなどで安定するまで、軽く押さえるとよいでしょう。
揚げなくてもOK!焼きカレーパンレシピ
1. 上記の作り方1〜6を参照し、パン生地を作る。カレーは冷たいまま6等分に分ける。
2. 1の生地1個をとじ目を上にして台にのせ、めん棒や手のひらでガス抜きをしながらカード大(10cm程度)の円形に押し広げる。真ん中に1のカレーをのせ、生地を上下左右4か所持ち上げて、頂点で閉じ、すきまもいっしょに閉じる。
※お好みで、揚げカレーパンと同じ包み方でもOK
3. クッキングシートを敷いた天板に、2を間隔をあけて並べたら、ぬれぶきんをかけ、40℃に温めたオーブンで約20分二次発酵させる。ひとまわり大きくなるまでふくらんだら、表面に溶き卵をぬり、パン粉をまぶす。さらに、サラダ油を1個につき小さじ1程度まわしかける。
4. 180℃(ガスオーブンの場合は170℃)に予熱したオーブンで、全体に焼き色がつくまで約20分焼く。
カレーパンがもっとおいしくなる!アレンジアイデア3つ
カレーパンはカレーの種類や形、具材、調理方法などによって味が変わるのも魅力。簡単なひと手間を加えることで、もっとおいしくなるアレンジアイデアを紹介します。家にあるもので簡単にできるので、ぜひ試してみて!
①とろ〜りチーズでまろやかに!
カレーライス同様、カレーパンにもチーズがよく合います。シュレッドチーズなど細かく刻まれているチーズや、熱で溶けやすいチーズをカレーといっしょにパン生地に包んで揚げれば、とろーり食感とマイルドな味わいを楽しめます。包むときは、中身がはみ出さないようにカレーの量を調節してください。焼きカレーパンの場合は、パン粉の代わりに上にのせて焼いてもOK!
②カレーに“ちょい足し”で味変
パン生地で包む前に具となるカレーにスパイスなどをちょい足しすると、いつもと違った風味が楽しめます。辛いのがお好みなら、カレーにレッドペパーパウダーやガラムマサラを加えると、辛さがアップ! 意外なところでは、ゆず風味のパウダーを加えるアイデアも。ゆずのさわやかな風味が濃厚なカレーとマッチして、不思議とクセになる味わいです。その他、福神漬けなどをカレーに混ぜると、シャキシャキとした食感がほどよいアクセントになります。
③食パンで簡単リメイク!
「もっと簡単かつ短時間でカレーパンを作りたいな……」という方には、食パンで作るカレーパンがおすすめ! 残ったカレーを食パンではさんで揚げるだけで、手軽においしいカレーパンができます。ポイントは、揚げている途中でカレーがもれ出ないよう、食パン同士をしっかり接着させること。食パンのふちを箸などでしっかり押すといいでしょう。
【コラム】カレーパンにはどんなカレーが合う?
パン生地に甘みがあるので、カレーはスパイスのきいたやや辛口のものがおすすめです。「バーモントカレー <辛口>」や「こくまろカレー <辛口>」、「ジャワカレー <中辛>」、「ジャワカレー <辛口>」、「ザ・カリー <辛口>」などの中からルウを選んでみて。ただし、お子さまが食べる場合は、甘めのカレーをチョイスするといいでしょう。いろいろなカレーの辛さや種類などを試して、お好きな組み合わせを見つけてみてください!
残ったカレーで手軽にできるカレーパンのレシピ。手作りすると自分好みにアレンジできるのもうれしいポイントです。何より揚げたて / 焼きたてのカレーパンの味は格別! ぜひおうちで試してみてください。
監修者プロフィール
黒田 英幸(くろだ ひでゆき)
食品事業本部 食品事業四部に所属。 2018年11月にカレーパン専門店「ハウス カレーパンノヒ」を大阪阪急うめだ本店にて立ち上げる。 開発したカレーパンは、カレーパングランプリ西日本揚げカレーパン部門において、2021年、2023年に最高金賞、2022年に金賞を受賞
※掲載情報は、2023年9月時点のものです。