カレーのじゃがいも【選び方・切り方・煮崩れ防止策】を徹底解説

カレーのじゃがいも【選び方・切り方・煮崩れ防止策】を徹底解説

カレーの定番具材、じゃがいも。最近ではさまざまな品種が登場し、選び方や切り方に迷うことも。今回は、代表的な品種「男爵」「メイクイーン」など種類別の選び方から、カレーに合う切り方、煮崩れを防ぐ方法など、カレーのじゃがいもをおいしく楽しむための情報を徹底解説します。

【カレーのじゃがいも:品種選びのポイント】「粉質」と「粘質」を知る

「粉質」とは煮崩れしやすい性質を指し、「粘質」とは煮崩れしにくい性質を指します。カレーに入れるじゃがいもの品種を選ぶ際は、その品種がどちらの特性を持つかを知ることが一つの基準に。

※新じゃがいもは、どの品種も「粘質」になります。

じゃがいもの特性についての図

ここでは、男爵、メイクイーンといった代表品種の特徴に加え、キタアカリやとうやなど最近よく目にするようになったその他の品種についても解説します。

【カレーのじゃがいも:品種別の特徴】男爵、メイクイーン、その他を解説

品種①「男爵」:粉質の代表格。カレーにとろみが出やすい

全体と断面の特徴が分かる男爵の写真

【見た目の特徴】
丸みがありサイズも様々で、果肉は白色をしています。

【品種の特徴】
今回紹介するじゃがいもの中ではもっとも粉質で、煮崩れしやすいタイプ。熱するとほくほくとした食感になり、口の中でほどけやすいのが特徴です。

【カレーに入れたときの味わい】
煮崩れしやすく、ルウに粘性が出やすいので、とろりとしたカレーに仕上がります。

【カレーに入れるときの切り方】
4~5cm角の大きめの一口大に切るのがおすすめです。他の具材よりも少し大きめに切ることで、煮崩れを防ぐことができます。

品種②「メイクイーン」:粘質の代表格。もっとも煮崩れしにくい

全体と断面の特徴が分かるメイクイーンの写真

【見た目の特徴】
凹凸が少なく長細い球形。果肉はきめ細かく、淡い黄色みを帯びています。

【品種の特徴】
今回紹介するじゃがいもの中ではもっとも粘質で、煮崩れしにくいタイプ。ねっとりとした食感が特徴です。

【カレーに入れたときの味わい】
煮崩れしにくいので、比較的じゃがいもの形をきれいに残すことができ、じゃがいも本来の味が楽しめます。

【カレーに入れるときの切り方】
形が残りやすいので、食べやすい3cm角程度の一口大か、厚さ2cm程度のいちょう切りがおすすめです。

その他の品種:粉質と粘質のどちらかをチェック!

じゃがいもの種類別の性質を示した図

その他のじゃがいもについても、粉質・粘質の2軸を基準にして考えるとよいでしょう。粉質の品種の場合には男爵に近い仕上がり、粘質の品種の場合にはメイクイーンに近い仕上がりをイメージして、切り方や煮込み時間を調節してみてください。

【カレーのじゃがいもQ&A】基本の切り方から、煮崩れ防止テクまで解説!

カレーのじゃがいもって切ったら水にさらす? 煮崩れないコツは? など、気になる疑問に答えます。

Q.1 カレーのじゃがいも、もっとも基本的な切り方は?

A.1 一口大に切る、が基本です

どんな品種のじゃがいもを使う場合も、比較的煮崩れしにくく、じゃがいもの味がしっかり感じられる基本の切り方です。

メイクイーンを一口大にカットしている写真

じゃがいもを縦半分に切ったら、個体の大きさに応じて、更に2〜4等分に切り分けます。

Q.2 じゃがいもは切ったあと、水にさらす?

A.2 あくが気になるなら水にさらして

じゃがいもを水にさらす目的は2つ。「変色防止」と「あく抜き」です。あくによる雑味を取り除いてスッキリした味わいに仕上げたいなら、10〜15分ほど水にさらすのがおすすめ。

カットしたじゃがいもを水の入ったボウルに浸している写真

Q.3 じゃがいもの煮崩れを防ぐには?

A.3 油をまわしてコーティングする

じゃがいもを炒める際にしっかりと油をまわし表面をコーティングすることで、水分がしみ込みにくくなり、煮崩れを防止できます。少し大きめにカットすることや、煮込むときにかき混ぜすぎないのもポイントです。

じゃがいもに油がよく行き渡るようにしながら鍋で炒めている様子

Q.4 じゃがいも入りカレー、そのまま冷凍してOK?

A.4 そのまま冷凍はおすすめしません

じゃがいも入りのカレーをそのまま冷凍すると、解凍した時に細胞の組織が壊れて水分が抜け、じゃがいもの食感が悪くなってしまうのでおすすめしません。冷凍したい場合には、じゃがいもを潰してから冷凍保存袋や容器に入れましょう。

また、カレーを作る段階で冷凍することが分かっている場合には、じゃがいもをソテーしてから入れる裏ワザも(具体的な方法を次に紹介します)。

【冷凍時の裏ワザ】じゃがいもをソテーすると美味しさがキープできる

カレーを冷凍保存したい場合は、じゃがいもを他の具材とは別にソテーして、カレーと一緒に冷凍保存袋に入れて冷凍庫へ。油によるコーティングで、冷凍しても水分が抜けづらく、おいしさをキープできます。

輪切りにしたじゃがいもをフライパンで焼いている様子

皮つきのまま1cm程度の厚みで輪切りにしたじゃがいもを、多めの油で両面5分程度焼きつけます。きつね色になり、すこし焦げ目がついたら完成です。

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