【スパイスカレーレシピ】スパイスは3つでOK！基本の作り方をプロに聞いてみた

難しいイメージのあるスパイスカレーですが、実は家庭でも意外と簡単に作ることができるんです！今回はたった3つのスパイスでできる基本のスパイスカレーのレシピをご紹介します。教えてくれるのは、音楽界屈指の「カレー通」としても知られ、自らもカレーのレシピ本などを著書に持つミュージシャン、ホフディランの小宮山雄飛さん。小宮山さんが語るスパイスカレーの魅力や、オリジナルレシピの調理ポイントも必見です！

スパイスカレーの魅力は「自由」であること
使うスパイスはたった3つだけ！種類と役割を解説
スパイス3つで完成！基本のスパイスチキンカレーのレシピ
スパイスカレーのおすすめアレンジレシピ5選
スパイスカレーは楽しい！気軽にチャレンジを

今回レシピを教えていただくのは……

小宮山雄飛（こみやま　ゆうひ）

ホフディラン

ホフディランのヴォーカル・キーボード。バンド活動にとどまらず、食通としても知られ、「音楽界のグルメ番長」の異名を持つ。渋谷区観光大使、美味しい渋谷区プロジェクトCEO（Chief Eat Officer）を務める。

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スパイスカレーの魅力は「自由」であること

――音楽界でも屈指のカレー好きとして知られている小宮山さん。レシピ本も発売するなど多岐に渡って活動されていますが、そもそもスパイスカレー作りにハマったきっかけは？

小宮山さん：僕がカレー作りに興味を持ち始めたのは10年以上前です。最初は一つひとつの未知なるスパイスを集めていくのが楽しかったですね。実際に自分で作ってみると、つくづく「スパイスカレーは自由だ」と感じます。どんなスパイスの配合であれ、どんな味つけであれ、「これが自分のスパイスカレーだ」と言い切ってしまえば、それが正解なんです！

――確かに、スパイスカレーには決まった形がなく、人の数だけオリジナルのレシピが作れそうですね！小宮山さんがスパイスカレーを作るときは、どんなポイントにこだわっているのでしょうか？

小宮山さん：以前は鶏ガラからだしをとったり、さまざまなスパイスを使ったりもしていましたが、最近はいかに簡単でおいしく作れるかという「再現性」を意識するように。家にあるものや、スーパーで手に入る身近な食材を使って、シンプルかつちゃんとおいしいスパイスカレーを作りたいと思っています。

――手に入りやすい材料で簡単に作れるレシピなら、初心者の方でも気軽にチャレンジできますね！初めてスパイスカレーにチャレンジする人に向けて何かアドバイスはありますか？

小宮山さん：最初は、使うスパイスの種類を増やしすぎないのがコツです。まずは、ターメリック、クミン、コリアンダーの基本の3種類や、カイエンペパーをベースにスパイスカレーを作ってみるのがおすすめ。慣れてきたら一つひとつスパイスを増やしていって、特徴や役割などの違いを知っていくのがよいと思います。

使うスパイスはたった3つだけ！種類と役割を解説

基本のスパイスカレーに使うスパイスは、たった3種類でOK！各スパイスの特徴と役割、おいしく仕上がる配分の黄金比も解説します。

基本のスパイス3種類（ターメリック・クミン・コリアンダー）

	特徴	役割
ターメリック	水にほとんど溶けない油溶性のスパイス。少し土くささを感じさせる独特の香りとほろ苦い風味が特徴。	色づけ
クミン	カレーパウダーの主原料の１つ。特有の強い芳香や辛み、苦みがあるのが特徴。いわゆる「カレーの香り」といえばこれ。	香りづけ
コリアンダー	パクチーという名前でおなじみの植物の種子を使用。柑橘を思わせるさわやかな香りとかすかな辛みが特徴。	香りづけ

――ターメリック、クミン、コリアンダー。名前は聞いたことはありましたが、役割や特徴は結構違うのですね。この3つのスパイスを使用する場合、配分の黄金比などはあるのでしょうか？

小宮山さん：「ターメリック1：クミン3：コリアンダー3」の比率がおすすめです。特に、クミンをちょっと多めに入れることで、いわゆる「カレーらしい」風味や香りを出すことができます。慣れてきたら、コリアンダーでさわやかさをプラスしてもいいですね！ターメリックは味というより色づけの役割が大きく、視覚的にもスパイスカレーっぽさを演出してくれます。

――上記の3つ以外に、カレーに加えるとよいスパイスはありますか？

小宮山さん：僕は粉唐辛子のカイエンペパーが好きですね。カレーに入れると、辛みだけでなく深みも出ると思います。また仕上げにガラムマサラを加えるのもおすすめ。ミックススパイスなので、本格的で複雑な香りをカレーにプラスすることができます。

――プラスαするスパイスによっても、アレンジの方法はさまざまですね！ちなみに、スパイスを購入しても最後まで使いきれないことが多いのですが、カレーに入れる以外の使い方もできるのでしょうか？

小宮山さん：ターメリックはお米といっしょに炊くと、香り高いターメリックライスになりますよ。スパイスカレーとの相性も抜群です。クミンは何にでも合いますが、特に肉料理の臭み消しや香りづけに重宝しますね。コリアンダーはスープの隠し味として活躍してくれます。

スパイス3つで完成！基本のスパイスチキンカレーのレシピ

それでは、ターメリック・クミン・コリアンダーの基本の3つのスパイスを使った簡単チキンカレーレシピに挑戦！鶏肉は骨つきの手羽元を使うことで、うまみをしっかりと引き出します。包丁を使わなくて済むのもうれしいポイント。さっそく作ってみましょう！

【材料】4皿分

・　鶏肉（手羽元）…12本　※鶏もも肉唐揚げ用400gでもOK

A
・　玉ねぎ（みじん切り）…中1個分
・　ハウス特選本香り生にんにく…大さじ1
・　ハウス特選本香り生しょうが…大さじ1

B
・　カットトマト缶詰……1/2缶(200g)
・　塩…小さじ1

スパイス
・　GABAN ターメリック＜パウダー＞…小さじ1/2
・　GABAN クミン＜パウダー＞…大さじ1
・　GABAN コリアンダー＜パウダー＞…大さじ1

・　サラダ油……大さじ2
・　水……500ml

【作り方】

厚手の鍋にサラダ油を入れて中火で熱し、Aを約5分炒める。

POINT：「ご家庭で作るとき、玉ねぎの炒め具合はすき通る程度で十分です。最初からあめ色の玉ねぎを目指すと、焦げるなどして失敗することもあるので、様子をみながら徐々に炒め時間を増やしていくといいでしょう」（小宮山さん）

Bの材料、ターメリック、クミン、コリアンダーを加え、強火で焦がさないように約1分炒める。

POINT：「ある程度強火で炒めて、スパイスの香りをしっかり引き出すことで、香ばしい仕上がりに。また、ここで十分に加熱することで、トマトのうまみや甘みを凝縮させることができます」（小宮山さん）

鶏肉を加え、中火でさらに約2分炒める。

POINT：「インド風のスパイスカレーは欧風や日本風とは違い、だしを使いません。その代わりに、骨つきの手羽元を使うことでうまみを引き出すことができ、輪郭のはっきりとした味になります」（小宮山さん）

分量の水を加えてふたをし、弱火で約20分煮込む。

POINT：「味見して、薄いと感じたら塩を少しずつ加えて調整してみてください。よりパンチがきいた味にしたい場合は、ガラムマサラ小さじ1程度を足すのもおすすめです」（小宮山さん）

▼今回小宮山さんが教えてくれたレシピはこちら！

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本格的な味を家で再現できる！スパイスカレーの素もおすすめ

もっともっと手軽にスパイスカレー作りにチャレンジしてみたい！という場合は、スパイスと調味料がセットになっているスパイスカレーの素がおすすめです。香り高いスパイスオイルと、スパイスや調味料が配合された特製濃縮ペースト、仕上げ用スパイスミックスが入っているので、お好みの具材を準備するだけで簡単に本格的な風味を楽しめます。